セブン&アイ・ホールディングスの株で売却益を目指すかどうか

投稿者: | 2025年1月12日

セブン&アイ・ホールディングスの業績に注目

2024年3~11月期連結決算と今後の見通し

2025年1月9日時点でのセブン&アイ・ホールディングスの株価は2,374円となり、前日比-22.0円(-0.92%)の下落となりました。2024年3~11月期の連結決算では、純利益が前年同期比65%減の636億円と大幅に減少。主力市場である米国におけるインフレの影響で消費者の購買意欲が低下し、海外コンビニ事業の業績が低迷しました。

市場予想では純利益1,363億円が見込まれていましたが、実際の数値はこれを約730億円下回る結果に終わりました。この背景には、いくつかの特別損失が影響しています。イトーヨーカ堂のネットスーパー事業からの撤退に伴う関連費用として458億円、中間持株会社設立に伴うシステム統合費用として166億円、さらに米国コンビニ不採算店舗の閉店費用として567億円が計上され、特別損失の合計は前年同期比1%増の1,789億円に達しました。一方で、前年同期に計上されたそごう・西武売却関連の特別損失(1,322億円)は今回は含まれていません。

営業収益は前年同期比6%増の9兆695億円となりましたが、営業利益は同23%減の3,154億円となり、依然として厳しい状況が続いています。特に米国市場では、既存店売上高(ガソリンを除く)が2024年9月まで13カ月連続で前年割れとなり、ガソリンスタンドの販売も減少しています。また、期中平均為替相場が1ドル=約151円(前年同期より約13円の円安)と為替面では追い風でしたが、本業の落ち込みを補うには至りませんでした。

2025年2月期の通期業績予想は据え置きとされており、営業収益は前期比4%増の11兆8,790億円、純利益は前期比27%減の1,630億円が見込まれています。米国既存店売上高は前期比3%減を予想する一方で、国内コンビニ事業は前期比0.4%増の成長が見込まれています。

米国市場の低迷が業績に大きく影響している中、国内事業の成長がどこまでカバーできるのか、今後の展開が注目されます。

今後の展開予想

米国市場の既存店売上高の低迷やガソリンスタンド事業の減少が続いており、特にインフレの長期化が業績に大きな影響を与えています。一方、国内コンビニ事業は微増が見込まれ、安定した収益基盤として一定の期待が持てますが、全体的な業績回復には時間がかかると予想されます。

株の買い時かどうか

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  • 現状では、短期的な売却益を見込むのは難しい状況です。米国市場の回復が見通せない中、株価がさらなる下落リスクにさらされる可能性があります。
  • 中長期的には、米国市場の再構築や国内事業の拡大が鍵となりますが、確実な成長戦略が見えるまで、慌てて買うことは採るべきではありません。

買収のニュースを踏まえての見解

同社は以前からコンビニ事業の収益強化を目的とした買収の動きが報じられています。買収による事業規模の拡大やシナジー効果が期待されますが、それに伴う追加的なコストやリスクも考慮が必要です。現在の特別損失の増加傾向を考えると、買収後の統合プロセスがさらに収益を壊す可能性もあります。

投資判断の結論

  • 現時点では株の購入は控え、業績の安定や米国市場の回復が確認されるまで様子を見た方が良いでしょう。
  • 買収計画が具体化し、それが成長に繋がる明確な指針が示された場合には、再検討の価値があります。

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